2005年11月26日

眠れない「眠らない音」10

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 閉ざしていた心が少しずつ動き出した詩人は、
月に、ある恋の言い伝えを話します。
それは自身の存在に懐疑的な月への詩人からの贈り物でした。

   東の大陸から西の大陸へ巡礼の僧が二人、旅をしています。
   ある村で二人は祭に行き合い、
   修行僧の一人(岡幸二郎)は、
   踊り歌う男女の輪の中で娘(姿月あさと)に出逢います。
   

   僧は修行中の身、掟を破る恋など許されません。
   そうと分かっていながら、異国の娘に惹かれ、
   惹かれながらも怖れる僧は、
   初めから不幸な恋とわかっていても、
   恋することが怖くはないのかと娘に尋ねます。

   娘は初めから不幸な恋などないと、
   怖れることなく一途な恋にすべてを委ねようとします。

   けれど所詮は一夜の恋、
   修行僧は旅立ち、娘は一人残されます。

   僧は身体は戒律に生きながらも
   心は恋に狂う激しい想いを、
   娘に届けてほしいと満月に向かって訴えます。

   身も心も捧げ尽くした娘は、
   空ろな身体、空ろな心で、
   ただ修行僧への想いを月に届けてと願うのです。

   満月は月に一度、二人の心を繋ぐ存在となりました・・・

この場面は岡さん、姿月さん、アンサンブルの方々で
ブラームスの弦楽六重奏第1番第2楽章「恋人たち」に乗せて、
修行僧と異国の娘が月へ託す互いの想いを歌い上げて、
聴きごたえがあるなぁと思いました。

第2部の「絵のない絵本」からのエピソードはこれで終わりです。
 「憧れと現実」の砂漠を行く旅人の話は第21夜
 「荒野の唄歌い」は第6夜
 「僧と異国の娘の恋」は第27夜  からのエピソードかと思われますが、
第1部よりも素材としての引用という感じになりました。

ニックネーム 沙羅茶 at 01:24| Comment(2) | 観劇・コンサート
この記事へのコメント
こんばんわ。

この頃、お月さまへの
想いが・・・

私も哀しかったり、
辛かったときに
お月様に随分と
助けていただきました・・・

今もそうですけれど・・・

夜空の不思議さ、
美しさ・・・

舞台の美しさ・・・

ありがとう、です・・・
更紗茶さま
Posted by fj at 2005年11月28日 04:30
fjさま、こんばんわ。
まだまだ終わらない、眠れない、
「眠らない音」です・・・
もう少しお付き合いいただければうれしいです。

今は細い細い、欠けていく月ですね。
fjさんはどんな月がお好きでしょうか?
やっぱり満月かしら?


Posted by 沙羅茶 at 2005年11月30日 02:02
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